ノロウイルスを知りましょう

自動車内で発生した嘔吐。ノロウイルス感染が原因だった場合、正しく処理をする事は非常に困難です。私たちは、お年寄りや小さなお子様をノロウイルス感染の脅威からお守りする為、対応が不十分な車両内の清掃・消毒を医療機関と協力して構築した作業内容でご提供しております。そして少しでもお役に立てるような関連情報もお伝えしていきます。

ノロウイルスの感染経路について

【1】カキを代表とする二枚貝の食品の摂取による感染

ヒトから排出されたノロウイルスは、下水処理後の排水に含まれて海へと流れ出ます。そこで二枚貝の体内に蓄積されて人の食卓にあがり摂取して感染するケースです。食中毒の一種として流行が伝えられます。

【2】ノロウイルス感染者や調理器具からの感染

ノロウイルスに感染した人間の調理や、汚染された調理器具の使用による食材汚染で感染するケースです。この場合も食中毒の一種になります。

【3】ノロウイルス感染者からの感染

ノロウイルス感染者の嘔吐、下痢の処理やウイルスの飛沫に接触する事で感染するケースです。この場合は、感染症としての発表になります。

ノロウイルスの感染場所

保育園、幼稚園、小学校、老人ホーム(含む老人介護施設)、福祉養護施設で感染報告されるノロウイルスは、増加傾向で全体の約80%。
大きな特徴は、その中の約94%は、ノロウイルス感染者からの二次感染といわれており感染予防には特に注意が必要です。

保育園は、保育時間が長い事や幼児同士の接触も多いと考えられ、ヒトーヒト感染が非常に多く発生しています。    また、家庭内で感染した園児が施設で二次感染の原因となっている事も否定はできず、家庭レベルでの注意の必要性が求められます。

(参照:東京都感染症情報センターより)

ノロウイルス感染時の症状

【1】ノロウイルス感染から発症まで

ノロウイルスに感染後、症状が発症するまでは24時間~48時間といわれています。

【2】ノロウイルス感染時の症状

感染後に発症すると激しい下痢と嘔吐に襲われます。下痢は多いと1日に10回ほど、嘔吐は激しい勢いで出てしまうといった特徴があります。発熱はそれほど高くなる事は無いようです。

【3】症状の続く期間

一般的に1日~2日で徐々に症状が治まっていくケースが殆どです。ただし症状の終息後も排便中には大量のウイルスが含まれ、長ければ10日~2週間に及ぶともいわれています。

【4】効果のあるお薬はありません(平成29年現在)

現在、ノロウイルスに直接効果が認められた医薬品はありません。下痢の症状を和らげるために下痢止め薬を服用するとウイルスの排出を妨げてしまい逆効果であるといわれています。

【5】重篤化するケースも

ノロウイルス感染による症状で直接重篤化するケースは稀ですが、お年寄りの嘔吐時の窒息、嘔吐物の誤嚥による気管支炎や肺炎による重篤化や死亡例も報告されています。また、体力が弱い小児も十分な注意が必要です。

ノロウイルスの感染力について

【1】たった18個のノロウイルスで感染・発症!

インフルエンザウイルスは、3,000個で感染するといわれています。それに対しノロウイルスは、たったの18個で感染するとアメリカ疾病管理予防センターは発表しています。感染可能なウイルスの個数で換算すると約166分の1で感染してしまう程強力な感染力です。

【2】ノロウイルスは人の小腸内でしか増える事ができない!

ノロウイルスは、自然界の中で増える事はありません。唯一、人の体内に入り小腸の上皮細胞に到達すると繁殖を開始します。よって一般的な食中毒の様に、細菌が食品中の栄養素や酸素、温度等の要因で増殖するのとは全く異なります。

【3】感染者のふん便・嘔吐物の中にノロウイルスが大量に放出される!

ノロウイルス感染者のふん便・嘔吐物には大量のノロウイルスが含まれています。ふん便1gに約10億個、嘔吐物1gに約100万個のノロウイルスが放出されていると考えられています。単純に18個で一人が感染可能ならば、嘔吐1gで約55,000人が感染する計算です。

【4】極小で乾燥しても空気中に長期間浮遊し感染する!

ノロウイルスの大きさは30nm~38nm。インフルエンザウイルスの約1/3。スギ花粉の約1/850の大きさしかありません。(※それぞれの大きさの平均値を比較しています)そのうえ乾燥にも強く、不十分な清掃・消毒後の残留ウイルスが乾燥して空気中に長期間浮遊する事が確認されています。それらの浮遊したウイルスを吸い込むことで、新たな感染が発生してしまいます。